Kruhiを通してみんなに幸せを繋ぎたい 【後編】
2023.07.25
みんなが幸せになれるプロダクトとして、Kruhiを作り上げた井浦新さん。後半は石けんシャンプーの最高峰となるべく、こだわり抜いた制作過程や裏側を中心に、Kruhiの今後についてもうかがいました。
環境にやさしい、髪にやさしい、きしみのないシャンプー
Kruhiのシャンプー&トリートメントはパッションフルーツの蒸留水をベースに作られている。
ーKruhiのヘアケアは主成分に水ではなくパッションフルーツの蒸留水を使用していますが、なぜ蒸留水100%にこだわったのか理由を教えてください。
井浦さん 「石けんシャンプーのきしみを改善するには、蒸留水がいいと提案してくださったのが、ボタニカルファクトリーの黒木さんでした。主成分を水ではなく蒸留水にすることで、美容成分がシャンプーのきしみを軽減し、同時に髪に潤いも与えるんです。化粧水がベースになっているような感じですね。その贅沢な蒸留水を使ったヘアケアは今までにもあったのですが、水を加えず100%蒸留水で作ったヘアケアはなかったんです。それをKruhiでやってみたいとお願いしました」
ー蒸留水にパッションフルーツを選ばれた理由はなんだったのでしょうか?
井浦さん 「ひとつは、僕がKruhiのために作成した”キャンディフォレスト”の香りと、パッションフルーツの香りがとても合っていたこと。もうひとつは、アップサイクルができるということでした。ボタニカルファクトリーがある鹿児島県南大隅町は、パッションフルーツやたんかんなど、南国鹿児島で育ったとても素晴らしい特産品があります。ただ、規格外農作物として破棄されてしまうものも多かったんです。それをボタニカルファクトリーで買い取って、コスメの原料として使っていることを知りました。地域課題を工場も一緒になって解決しようと取り組んでいる姿勢に感銘を受け、僕らも一緒に農家の方々や地域の課題を解決するのに参加させてもらいたいと強く思いました」
こだわり抜いたラグジュアリーな使用感
スイスでアルプスに登り、様々なハーブを知見してきた井浦さんと、ボタニカルファクトリーの黒木さん。
ー石けんシャンプーの最高峰を作りたかった井浦さん。今までの石けんシャンプーにはない使用感と香り作りには、かなりの時間を費やされたそうです。
井浦さん 「シャンプーを蒸留水で作ることで、きしみは軽減されました。石油由来成分はもちろんいっさい入っていないので、不自然なツルツル感はありません。それを補うために生まれたのがKruhiの専用トリートメントになります。洗髪により開いたキューティクルを整え、潤いと栄養をしっかり内側に閉じ込めて髪と頭皮を守る、植物の美容液のようなトリートメントです。黒木さんと何度も何度も、水分と油分のバランスを考えながら試作を繰り返していきました。その時に妻が気づいたんですね。サンプルをヘアクリーム代わりに使ってみたらすごく調子が良くなったと。Kruhiのトリートメントは、洗い流さないトリートメント、ヘアミルクとしても使うことができるのですが、それは純度の高いものを目指して作ってきた副産物なんです。シャンプーは洗うと少しきしみますが、トリートメントをつけた瞬間に、ズワッと指通りが一瞬にして良くなるそのエンターテイメント性も楽しんでいただけると嬉しいです」
Kruhiのパッケージはリサイクル率の高いアルミボトルに。
ー井浦さんは元々アロマの知見があり、香りの調香にはものすごくこだわられていたと黒木さんからうかがいました。
井浦さん 「アロマは元々大好きで、俳優の仕事でも役作りの時に、その役の香りをイメージしてブレンドしたアロマスプレーを持ち歩くんです。なのでKruhiでも香りは諦めたくなかった。今回作った”キャンディフォレスト アロマスケープ”という香りは、お菓子の家を探しに森の中を冒険しているというイメージで作りました。シャンプーをして洗うという行為の中で、色んな景色が脳裏に浮かぶ香りを作りたくて、9種類のアロマオイルを使わせていただいています。実はこのアロマスケープという言葉は造語で、”香りの景色が広がる”という意味があります。まだKruhiでは新しいプロダクトを作ることはしていないですが、今後キャンディフォレストの並びにこんな香りがあるといいな、というのを想像しながら次の香り作りを始めています。その香りにも最後にはアロマスケープがつきますよ」
次の香りの試作品を特別に見せてくれた井浦さん。とても爽やかで清々しい香りでした。完成が楽しみです。
Kruhiに携わる全ての人が笑顔でいてほしい
丁寧に言葉を選びながら、Kruhiへの熱い思いをわかりやすくお話してくださった井浦さん。
ーKruhiのプロダクトを使い始めてから、自分自身にも変化があったという井浦さん。Kruhiを通じて伝えたいこととは何でしょうか。
井浦さん 「Kruhiを使い始めてこの1~2年の間で、ヘアメイクさんにも、髪の毛が元気ですねと言われるようになりました。自分よりも切実に体や皮膚の問題を抱えていて、Kruhiに助けられていますと涙を流しながら報告してくださるお客様もいらっしゃいます。
最近はケミカルなカラーやブリーチをする方が多いですが、それは生きることの楽しみとして心が潤ったり、明日への力になるから僕はいいなと思っているんです。全部をゼロに!といきなりやると疲れてしまう。日々使うものを体や環境に優しいものに変え、緩やかにいい方向に整えられれば嬉しい。僕は世界を変えようなんて全然思っていなくて。自分自身が幸せであれば、それが周囲の人に影響し、周りも幸せになると思っています。だからKruhiを作ってくださっている工場の方々にも無理はしてほしくないし、売り切れてしまうことがあっても今の適切な量の生産でいいんです。
その幸せのシェアがゆっくりと、日本から国境や人種を超えて地球の様々な地域で広がれば、結果的に地球への優しさになったり、地域や家族、一人ひとりの豊かさに繋がる。Kruhiをお使いいただく皆様が、バスタイムが楽しい、お肌の保湿が叶ったなど、健康も心も潤い生きることが楽しくなるのであれば、Kruhiを作り続ける意義と意味を皆様から与えられて、僕らも頑張れるなと思います」
ー黒木さんも、井浦さんが石けんシャンプーにトライされて、それを一生懸命広げてくれている姿に、ものすごく感謝をされていました。
黒木さん 「今まではいくら我々が頑張っても、石けんシャンプーについて理解していただけない場合がほとんどだったんです。そこを井浦新という名前で世界に広めてくれたことに、本当に感謝しています。そしてポップアップの際には、朝から晩まで一生懸命店頭で、井浦さんが説明をしてくださっている。自分のものを大事に大事にお客様に伝える姿勢が熱いんです。その姿に感動するんですね。思いが商品に乗っていないと、理解は深まらないものですから」
井浦さん 「みんなを笑顔にする、その手段のひとつがKruhiであると嬉しいですね」
Kruhiを楽しく使える使用上のコツ
1、髪を十分に(2分ほど)お湯で流し、汚れを落とします。
2、一般のものより1.2~1.5倍ほど多めに手にシャンプーを取ります。
3、シャンプーを手のひらにのばし、頭皮を中心にマッサージするように洗います。
4、シャンプーを洗い流します。
5、トリートメントを手に取り、頭皮と毛髪に揉み込むようにマッサージします。
6、トリートメントを洗い流し、再度仕上げに豆粒大~コイン大のトリートメントをヘアクリームのように塗ります。
※仕上げのトリートメントは洗い流さなくてもOK