あなたをすこし軽くするギニアグラスのバスケット。
2023.10.12
ガーナに暮らす人たちとその色彩感覚に心奪われ、支援活動をしながらこの人たちと一緒に仕事がしたいと、銅冶(どうや)勇人さんが立ち上げた、アフリカンプライドのブランド「CLOUDY(CLOUDY)」のお話し、第二弾です。
CLOUDYは「たとえ今日が曇りでも」という不屈の精神を表す合言葉で活動を続ける、ファッション性が高い日本発のフェアトレードブランド。「それ、どこの?」と聞かれることが多い、アフリカンファブリックを使ったパンチの効いたデザイン。現地で学校を作ったり、雇用を創出したり、その素晴らしさはもちろんですが、いちばんの功績は、ハイブランドを超えるフェアトレードファッションだって可能、という「ふつうの人の価値感の転換」かも。
伝統工芸の手仕事の保存とはぎれのアップサイクル。
なにそれカワイイ、と言われるだけじゃない。機能性も抜群。ギニアグラスという水草をガーナのおばさまたちが手編みした伝統工芸品に、色鮮やかなアフリカンファブリックの端切れをアップサイクルして縫い付けています。ケータイやお財布をパッと入れられて便利。手触りも気持ちいい。曲がっちゃった、というときは、霧吹きで水をかければ元通り。さすが水草です。しかも、あうんエシカル百科店だけの特典として、しっかり守れる内布バッグつき。
ファッションは見た目が命ですから、買う時にどんな会社が作っているかをあまり気にしない人もいますが、どういう会社が、どこで誰と作って、どうやって運んできて、どうやって売っているかはとても大事。ぜひ気にしてください。この、ショッピングのときに背景まで考えて選ぶことを、エシカル消費と言います。
CLOUDYは数名の縫製スタッフから始まった日本の会社です。寄付とビジネスを比べると、なんだか寄付の方がキレイな感じがしますが、実はビジネスを起して支援することは、寄付より長く続き、その国の経済を根本から強くするので、国連も推奨しています。もちろん、ただ起業すればいいというものではありません。現地で働く人たちの人権を尊重すること。経営が民主的で『協働』していること。ちゃんと情報公開して、開かれた倫理的(エシカル)な経営であること。「ビジネスと人権」に配慮していること。これがいま世界最先端のビジネスモデル、新しい資本主義の希望です。
日本はもっとガーナを見習わなくちゃ
かわいそうだから寄付するのではなく、立派だから、才能あるから、楽しいから、一緒に働く。その方針はフェアでクリア。お店に並んでいる服やバッグの明るさに表れています。
ガーナの工場に視察に行ったとき、働いている人がお構いなしにラップを歌ったり踊りながら作業していたので、社長は逆に、働くことを楽しむ豊かさ、柔らかさを感じ、この柔らかさがガーナならではのデザインやプロダクトを育んでいるのかな、日本人も見習わなくちゃな、と思ったそうです。
軽い。持ちやすい。パッと入れられる。あうんだけの特典、内布。
天然素材の水草ギニアグラスを手で編み上げたバスケットの良さは、なんといっても軽さと手触り。ちょっとお出かけの時に、パッと手に取れる気軽さが、こころを軽くします。そして今回バイヤーも、がんばりました。あうんエシカル百科店、ココだけの特典、ギニアグラスのバスケットに鮮やかな内布がついてます。渋谷のお店にもぜひ行っていただきたいですが、色鮮やかな内布がほしい方は、こちらでぜひ。
公立の学校を作るのがポイント
途上国では児童労働などが問題視されますが、まだまだ子どもたちが安心して学べる環境がなかったり、働かざるを得ない現実があったり。そんな中CLOUDYは、次々に新しい学校を建てています。
多くの支援団体は、私立学校を建て、運営費も自分たちで賄っているため、維持が難しくなりやすいのですが、CLOUDYは公立の学校を作ることに注力しています。教師の派遣や給与といった維持にかかる資金面はガーナの国や地方自治体が担っています。一方でCLOUDYは、その土地に必要な、そして日本のいい点も、カリキュラムに加え、ソフトの面で支援し、運営が軌道に乗るまで伴走し、その後は距離を置くため、学校は自然に自走するようになります。
国や自治体と話し合うのは手間も時間もかかり、効率的ではないけれど、解決への近道です。
クリエイター育成アカデミーも設立
いまCLOUDYは、現地に5つの工場があり、620名程の雇用を生み出しています。NPOとして今年末に8校目の着工が始まります。
CLOUDYは新たにアフリカンファブリックが学べる『クリエイティブアカデミー』を現地に開校しました。テキスタイルの柄を考案したり、描くことが学べます。カメラマンや映像制作部門もあります。
ガーナでもクリエイターを目指したいという若者たちが増えました。ウェブサイトやSNSなど、表現する場所はたくさんあります。お互い、才能を刺激し合って仕事できれば最高です。